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PM2.5による死亡が世界的に拡大、日本各地でも濃度が上昇,深刻な健康被害。

大気汚染物質PM2.5による健康障害や健康被害によって年間の死亡者が345万人に膨れ上がっているとの報告がイギリスと中国の研究チームによって科学雑誌ネイチャーに掲載されました。この、ごく微量の汚染物質PM2.5は発電所や自動車工場などから発生する目には見えない物凄く小さな物質、”微小粒子状物質(びしょうりゅうしじょうぶっしつ)で吸い込むと肺がんや心筋梗塞(こうそく)のリスクが非常に高まると言われています。

 

中国国内では17万人もの人が命を落とし、日本でも拡大しているPM2.5の健康被害

 

汚染物質PM2.5とは?

 

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PM2.5は大気中を浮遊する物凄く小さな有害物質で、PM2.5のPMは、Particulate Matter(パーティキュレート・マタ―)の略で、particle(パーティクル=粒子)、小さな細かい粒子になった物質(matter)「粒子状物質(りゅしじょうぶっしつ)」となります。目には見えない物凄く小さな物質ということから「微小粒子状物質(びしょうりゅうしじょうぶっしつ)」とも言われています。

「2.5」というのははその直径で、2.5μm(マイクロメートル)以下の粒子を微小粒子状物質と定義します。2.5μm(マイクロメートル)は髪の毛の太さで比較すると、日本人の標準的な髪の太さが、平均で約60~80µm(マイクロメートル)なので、PM2.5の大きさは。平均的日本人の髪の毛の約24分の1~32分の1と言う大きさになります。

スギ花粉の12分の1の粒子

スギ花粉は花粉症を引き起こす代表的な粒子として知られており、大きさは約0.03mm、30µm(マイクロメートル)と言われておりPM2.5はあの小さな花粉の12分の1の大きさでしかないことからも、いかにちいさな物質であり、市販の花粉症対策マスクなどは簡単に通り抜けてしまう細かさです。そして大気汚染の原因といわれる空気中の浮遊物質よりさらに小さく、また大気汚染の原因として良く知られている有害物質SPM(大気中に浮遊する浮遊粒子物質)は、粒子径が10µm以下と定められていますので、それよりもはるかに小さい粒子ということがわかります。

 

 

PM2.5が健康に及ぼす悪影響

PM2.5がどのような健康被害を私たちに与えるのかというと、特に呼吸器系器官に深刻な悪影響を及ぼす危険性が高く、吸い込むと肺がんや心筋梗塞(こうそく)のリスクが増し気管支ぜんそくの原因になるともいわれています。

PM2.5の原因の代表的なものとしては自動車などのディーゼル車からでる排気微粒子がよくあげられており、これまでに気管支ぜんそくや、発ガン性、花粉症などの健康影響との関連が疑われてきました。

しかし近年は、自動車や工場から出る排気等の処理技術が格段に進化したことにより、日本国内で発生する微小粒子状物質よりも、東アジアから偏西風に乗ってやってくるPM2.5の方が急激に増加、死亡する人も増えていま。

世界で亡くなっている人のうち41万人は、汚染物質が風に乗って他の地域に運ばれて起きる越境汚染が原因とみられ特に中国の汚染による影響が大きく、日本や韓国を含む東アジアを中心に6万5000人ものひとが死亡する原因となっています。

また、遠く離れたアメリカやヨーロッパにも影響が及んでいると言われており健康への心配が更に高まっています。日本への影響も現実に起こっていることから、ぜんそくやアレルギー疾患のある人は外出時のマスクの着用は最低限必要だと言われています。


(*引用元:環境省微小粒子状物質(PM2.5)に関する情報(http://www.env.go.jp/air/osen/pm/info.html