熱々のフライパンに水を「ジューッ!」は金属の悲鳴?について書いてみました。
あなたはお料理をした直後、熱々のフライパンにいいと思って、そのまま蛇口から勢いよく水をかけていませんか?
実はこれフライパンにしてみたら、ものすごく嫌な事で、「毎回毎回勘弁して下さいよぉ~(+_+)」ってフライパンが言っています(笑)
急に冷すと劣化促進?
お料理直後の熱々のフライパンに勢いよく水を入れると「ジューッ!」という、爽快に感じるいい音がしますよね。
しかしこれ、実はフライパンにとってはとっても致命傷になっているのです。
お料理に使ったばかりの、熱々のフライパンに水をかけると「ジュ~~ッ!」という威勢のいい音がして、
湯気が上がり、なんかフライパンにもいい感じぃ~
って思ったりしてますが、全くの正反対なんです。
金属の悲鳴って?
フライパンをはじめ、古くから洋食器を作りだし、熟練の優れた職人さんを沢山抱える「新潟県燕市」で、
創業から70年あまりを迎える老舗の調理器具メーカー『和平フレイズ』の職人さん曰く、
『実はこれ金属であるフライパンの悲鳴なんですよ』
なんだとか。
こんな些細なちょっとした間違った使い方をして、本当ならもっともっと長く使えたはずのフライパンが
すぐに劣化して、こびり付きやすくなったり、壊れたりする恐れがあるというのです。
テフロン加工は要注意
新潟県燕市の老舗調理器具メーカー『和平フレイズ』の職人さん曰く、お料理直後の熱々のフッ素樹脂加工(テフロン)されたフライパンに直ぐに水をかけると、
お料理がくっついたりしないようフライパンの表面に加工している「フッ素樹脂(テフロン)」が物凄く傷む原因なんだそうです。
多くの方がフライパンにもいいと思って、またお料理後の汚れを直ぐにお落とそうとして、
ついこの「ジュ~~ッ!」をやってしまっています。
表面が劣化する理由
フライパンの表面にある「フッ素樹脂(テフロン)」加工が劣化する理由は、
フライパンを含め金属は熱せられてアツくなると目に映るほどではないですが、微妙に膨らんでいきます(膨張します)
そしてお料理の直後、ガス台等から下ろし熱々になっているフライパンに大量の水を一気にかけると、
今度は膨張して膨らんでいるフライパンの表面が、イキなりギュッと縮まります。
フライパンの表面にキチンとキレイに張り付けられている「フッ素樹脂(テフロン)」が、フライパン本体が熱で膨らんだり、
また、水で急に冷やされてギュッと縮まったりを繰り返しているうちデコボコ凸凹状態になっていき、本体表面にある「フッ素樹脂(テフロン)」加工が段々はずれてきてしまい、
結果剥がれやすくなっていくのです。そしてその繰り返しで「フッ素樹脂(テフロン)」加工された部分が剥がれることにより、
お料理がこびり付いてくるようになり、それを繰り返していくうちにどんどん劣化のスピードが加速していくのです。
急に冷やさない!
世の中に出回っているほとんどの「フッ素樹脂(テフロン)」加工されたフライパンの本体は熱伝導率が非常に良いアルミニウムで作られており、
短時間でフライパン温度が上がったり下がったりします。なので、お料理直後の熱々になっているフライパンはガス台から下ろした後、
2分ほど待って、少しおちつかせてから水をかければ表面を傷めることは極力減らせるとのこと。
他にも注意点
熱々のフライパンに水をかける以外にもフライパンを劣化させる要因があり、それは
「強火で予熱(空焚き)する」
「フライパンの中にいれたまま調理したものを長期間保存する」
なども「フッ素樹脂(テフロン)」加工を傷め、こびり付きの要因となります。
フライパンの素材や加工方法によってそれぞれ適切な扱い方があるので注意が必要なのです。
意外に多い?
新潟県燕市の調理器具メーカー『和平フレイズ』の担当者さんがツイッターのつぶやきで、「調理直後、ふっ素樹脂(テフロン)加工されたフライパン
に水をかけ急に冷やすと表面加工が痛みます」という事をつぶやき、「この事実知っていましたか?」と
アンケート調査を行ったところ、1万9000票も回答が集まり、
「知らなかった(72.9%)」という人が非常に多い結果でした。しかも新潟県燕市の調理器具メーカー『和平フレイズ』の担当者さんですら、
「私も、入社するまでは知りませんでした。」と言っておられたくらいです。身近なことですが以外に知られていない事実だったと思います。
まとめ
いかがでしたか?実は私も以前新しく買ったばかりの結構高かったフライパンが短期間のうちに料理がこびり付くようになり、「こんなものかな~」なんて思って使っていましたが、
よくよく考えてみると、毎回お料理の後熱々のフライパンに勢いよく「ジュッー」ってやってました。「ジュッー」ってやった時の取っ手から伝わる振動や、音が好きで、フライパンにもいいと思ってついやってしまっていました。
お料理に使う大切なフライパン。素材や加工のされ方によって扱い方が異なるので、購入した時の取り扱い説明書をしっかりとお読みになり、適切な使い方で長持ちさせ、いつも美味しいお料理を作って楽しんでいきたいと思います。
最後までお読み頂き感謝します。
ありがとうございました。